ロゴ

  • 創業から戦火、復興、成⻑の1980年まで
  • 米国へ工場進出、80年代の海外戦略
  • フィリピン、中国に生産拠点
  • 経営近代化へ社内制度改⾰
  • 2024年⼀創業100周年を⾒据えて
  • 各種ダウンロード
  • 会社概要

回すのはキミだ。

中西金属工業株式会社(NKC)

KOLEC

ISAトラベル

シー・ティ・マシン株式会社

 

福利厚生の充実と社内報発行

新タイプの保養所やメンタルヘルス対応

  人事制度改革と併せて力を注いできたのが福利厚生である。“大企業に負けない”を合言葉にさまざまな施策に取り組んできた。ただ、前章で触れたが、わが社は1996(平成8)年と2002(平成14)年の2度のリストラの際、白馬、有馬、伊勢などの保養所を売却した。とりわけ、白馬・八方尾根にあった保養所はバブル絶頂期に手に入れたもので人気が高く、スキーシーズンや夏休みの時期は申込者が殺到したが、わずか10年余りの“寿命”だった。

  それらの代替として導入したのが、カフェテリア・プラン。ホテルやスポーツジムなどの施設が格安で利用できる制度で、若い従業員を中心に利用者が増えている。所有保養所も別荘風の戸建てではなく、コンドミニアム形式のものに切り替えている。

  従業員に対する心のケアも、福利厚生の重要なテーマである。社内でメンタルヘルスセミナーを開いていたわが社は2006(平成18)年、メンタル不全対策としてEAP(従業員援助プログラム)サービスを導入しストレスチェック・カウンセリングを実施。2008(平成20)年には所得保障保険(GLTD)を導入した。GLTDは心の病や事故などで働けなくなったとき、最長60 歳まで月給の25%を保障してもらえる制度で、個人で上乗せできる。内部留保で福利厚生を手厚くというのが、基本方針である。

 

相次ぎ企業内保育所を開設

  手厚い福利厚生の1つとして事業所内保育施設、いわゆる企業内保育所がある。わが社は2008(平成20)年11月に三重工場、2011(平成23)年8月に本社・天満工場内にそれぞれ保育所を開設した。子どもを養育する従業員が継続して働けるような職場環境をつくることが第1の目的だが、保育所の設置がわが社のプレステージを高め、採用活動にも有利に作用し、社風の向上につながれば、費用対効果に十分見合う投資である。

  本社の天満ふれあい保育園を例に見てみると、場所は旧男子寮建物の1階で、広さは約70㎡。定員は10人、保育士2人。営業時間は午前8時から午後6時までで、1カ月の保育料は2万円(兄弟なら2人目から半額)でかなり格安である。保育士の派遣を含む保育園の運営は専門の会社「チャイルド・ハート」に委託しており、同社所属の保育士4人が交代で、幼児の面倒をみている。

  2011(平成23)年12月時点で預かっている子どもは4人。

  天満ふれあい保育園の谷崎美紀園長は「10年余り病院内の保育所が多く、企業内保育所は初めて。今回は立ち上げから携わることができたので、つくりあげる楽しみとやりがいがある。工場内なので危険のないよう安全に気を配り、少人数という特色を生かして保育の質を高めていきたい」と話している。

  ちなみに、2012(平成24)年度には寝屋川工場での保育所開設を計画している。

三重工場保育園天満ふれあい保育園 天満ふれあい保育園
三重工場保育園 天満ふれあい保育園

 

印刷版の社内報を発行

  社内のコミュニケーションを円滑にし、従業員が等しく情報を共有するという点で、社内報は重要なツールである。2004(平成16)年11月、A4判4ページの社内報「NKC NEWS NOW」を発行した。それまでイントラネット版の社内報はあったが、紙に印刷された社内報は初めてで、これが事実上の創刊号となった。

  その中で中西竜雄専務は「イントラネットでは社内報の情報が伝わりにくく、NKCで働くすべての社員に情報を提供するためには、印刷された社内報が必要。同時に家族の方たちにも、活きているNKCの最新情報をできる限りお届けしたい」と社内報リニューアルについて述べている。

  翌12月号では、中国・大連工場の開業式、GGB(The Great Game of Business)活動の上半期優秀チームの工場別紹介など、多彩な記事で構成されている。毎年、新年号は社長の年頭所感が恒例となり、その年の経営方針が示される。

  グローバル展開しているわが社らしい企画が「世界の国からオメデトー」。米国やフィリピン、中国の工場をはじめ、海外拠点の駐在員からの年賀メッセージだ。例えば2005(平成17)年新年号にはNMC の金枝邦男社長が「製造環境の変化に対し、将来に何を残していけるか、挑戦の年です」と米国の厳しい雰囲気を伝えている。「北から南から」のコラムは工場や事業所のルポで、わが社の生産現場の様子がよくわかる。

印刷版社内報

リニューアルされた印刷版社内報